2日目、やっぱり客入りよくない。デスマッチだから少しは入るかと思ったが。
石川が練習中にケガをしたかで急遽カード変更あり。
忍が緊急参戦。
第1試合 ○井上vs大橋×
そういえば前日から大橋がヘッドギアのようなものを装着していた。どうやら、耳がものすごく腫れているらしい。カリフラワーとかを通り越してものすごいことに。試合して大丈夫なんだろうか。
井上はやたらキツい当たりを連発。こういうやり方もあるのかもしれんが、「新人が主役」というテーマにしてはちょっと井上は自分アピールし過ぎの感がある。もちろん、大橋の良さを引き出してもいたんだが、そういった行為さえも時々井上は鼻につくことがあってナンダカナーと。
大橋は最後のバックドロップを一度は返したものの、逆エビでしめあげられてギブアップ。全身に力が入らないほど消耗していたが、休憩時間には売店に立っていた。小さいけど、やっぱりレスラーなんだな。多分にやせ我慢してたのかもしれないが。
第2試合 ○GENTARO&谷口vs忍&ファンタスティック×
石川の欠場で緊急参戦してきた忍(対戦カードに名前なし)。GENTAROにやたら威嚇されていたのはこの前の666での暴露合戦のせいだろうか。谷口は昨日のシリアスファイトが嘘のように今日は忍をいじり倒し。
しかし、ファンタの空中~受け身までの安定感はそこらの日本人にはないものがあるなあ、なんて思った。日本人の受け身は両手を広げて衝撃を拡散させているが、ファンタはたいてい肩からなめらかに着地する。今日もその鮮やかさをずっと見ていた。マスカラスとかもそうだけど、ルチャドールが年をとってもある程度続けられるのは、あの受け身のおかげかもしれない。最近はだいぶんアメリカナイズされてきてしまったように思うが、昔ながらの部分は残して欲しいなあ。
ファンタも昔は弱いガイジンだな、くらいにしか思わなかったけど、今はそうは思わない。最近本国でも試合をしていなかったらしいが、やれば全然できるってのはセンスに拠る部分も大きいんだろうな。素晴らしい。
第3試合 ○マンモス&Hi69vs弁慶&小幡×
弁慶とのタッグが多い小幡。弁慶も今年50歳、必然的に動きが増えるのは組んでいる選手であり、そういった意味でも勉強になるのではないかと。
相手がよく知っているHi69、そしてわかりやすいパワーファイターマンモスだったこともあり、小幡がやっぱりコテンパンにやられる展開になった。
しかしそこからの食らいつく姿がなかなか良いのが小幡。Hi69に挑発されて、形相が変わっていった。
途中からバテバテになるも、弁慶に呼び込まれるとまた「俺ごと潰せッ」。相変わらず照れ入りまくり。
第4試合 葛西&○沼澤vs伊東&大橋×
昨日は葛西に3分でやられてしまった今井が今日はタッグで再び対戦。今日も客が引くくらいに葛西と沼澤にやられまくる今井。小幡と違って、今井はどんだけがんばっても技で沸かせられないのが悲しい。だからひたすら根性と意地で返していくしかない。
こういうときの伊東がまた、あんまり役に立たないというか。組んでいてももう少し良さを引き出すとかそういうことをしてやれることもできるはずなんだが、あえてしないのか、できないのか、とにかく今井放置プレイのように見えた。最後はハードコアなイスへのセントーンで今井が撃沈。
セミファイナル ○井上&原田vs松崎&矢野×
相変わらず、原田と矢野が素晴らしい試合。キャリアとしては半年くらいの差があるんだが、ほぼ同期のように技術も拮抗。とはいえどっちも1年足らずなんだが、とてもそうは見えない。原田のスープレックスで描かれる弧は最近見たなかでは一番の美しさだった。
バトラーツはフォールのルールがないのだが、矢野は積極的に丸め込みにいく。新日本より厳しいテストをクリアして、石川仕込みの関節技があって、さらにプロレスも普通にできて、感情の表現も豊かって凄い逸材ではないか。怖いのはケガだけ。
井上は良くも悪くも相変わらずで松崎は渋かった。試合後、握手せず矢野と原田は意地の張り合い。こんなところでライバルストーリーが生まれて、どこで続くんだろうか。答えは数年後、どちらもメインを張るようになってから?
メインイベント 蛍光灯デスマッチ
佐々木貴&×宮本vsシャドウWX&アブドーラ小林○
狭い会場、逃げ場もないため前方の客席にはゴミ袋が配られる。これで防御しろということか。実際こんな小さくて役に立つのかと思ったが、それほど飛散することなく、どうやら全員無傷だった模様。
小林がいつになくシリアスなファイトを見せて客席を驚かせる。貴が当たり負けする場面もあって、なんだか小林が頼もしく見えた。宮本に対してもガンガンいくもんだから、「今日の小林はどうしたんだろう?」という雰囲気に。WXも力強く小林をサポートして、狙われるのはやっぱり宮本。そのまま力でぐいっと押し切って、小林が勝ってしまった。
最近の後楽園では見えなかった小林の強さがこんなところで開眼するとは。佐々木・宮本は昨日に続き2連敗。
最後は小林がマイクで〆。ホワイトボードの「良かった選手」はとりあえず矢野に○をつけてみた。