新木場のあと、休む間もなくE-1クライマックス開催。
客足はちょっとおちて117人。しかし田村がtwitterで100人切るかと思った、というくらいだったから上出来なのか。でももうちょっと来ても良いんじゃないかと思った。
高尾や安部、妻木といったDDT(ユニオン含む)勢が出ていなかったからだろうか。裏のD−ダッシュは客層がかぶってそうでかぶってないので(地理的な原因もあり)、原因はよくわからない。
とはいえ、今回来たお客さんは絶対次も来ると思わせる素晴らしい試合ばかりだった。
入場式ではE-1クライマックスに参加する全選手が登場。竹田誠志が選手宣誓をしようとマイクを持つも、藤田MI太郎に物言いをつけられマイクを奪われる。藤田がしゃべろうとすると、今度は趙雲が物言い。どさくさにまぎれてマイクを持った田村は冨宅以外の全員にフルボッコにされ、そのまま場外乱闘へ。残された冨宅がマイクを持ち、堂々と選手宣誓。場外の選手がぽかんとしてそれを見る図だけでも大爆笑。「パンクラシストがスタイルEに上がる」という歴史的大事件も、冨宅はいつもの冨宅。素晴らしい。
第1試合 “STYLE-Eフレッシュファイト”
タッグマッチ 30分1本勝負
○山田太郎&那須晃太郎 vs ×吉野達彦&玲央
デビュー1ヶ月の那須。この1ヶ月の間に、6試合あったということでかなりこなれた動き。攻めの時にやや迷いが生じたりする青さはあるものの、高い運動能力と気持ちの伝わる表情は思わず応援したくなる新人。逸材と呼ばれるだけのことはある。竹田とはちょっとタイプが違う天才がまた西調布に現れた。そして山田と吉野もまた素晴らしい。その場飛びのドロップキックであれだけの高い打点を出せる選手は他にいない。とりあえず玲央はもうちょっと頑張れよ。
ちょっと話はずれるが、もう今は、プロレスラー志望の若者が団体を選ぶ時代になったんだなぁ、と思う。メジャー団体よりも、インディー団体のほうが、若手がのびのびと育っているのがファンにも見えてしまう。キャリアや経歴など関係なく、コレはいける、と思った選手にチャンスを与えて伸ばす大日本やDDTを見ていると、いつまでたってもベテランが幅をきかせて、良い素質を持った若手を飼い殺す大手団体(自称含む)になど入ってられん、と誰だって思うだろう。そういう旧態然とした団体はなくならなくてもいいと思うが、今の若い人たちがそこをあえて選ぶかどうかはまた別の問題。そういう団体が潰れると結局、変にベテランづいた選手がインディーに流出して幅をきかせようとするのでできれば潰れないで欲しいんだが。
第2試合 E-1クライマックス Bブロック公式戦
シングルマッチ 20分1本勝負
○冨宅飛駈 vs 柴田正人×
U系のお手本のような試合だった。パワーで押してくる柴田を見事に切り返し、受け流すテクニックが素晴らしすぎた。しかも決め手がチキンウイングってあなた!一つ一つの動きに観客は見入られ、ため息をつき、拍手が起きた。腕ひしぎの攻防(柴田の足をひっかけて腕を伸ばす)も凄すぎた! 10分ちょっとの試合だが濃密な時間。こういう試合、大好きだ。というか冨宅さんが好きだ。
第3試合 E-1クライマックス Bブロック公式戦
シングルマッチ 20分1本勝負
○田村和宏 vsダイスケ×
この前のガッツワールドの大会でスタイルEとガッツの対抗戦が行われ、そこでダイスケが田村を落とす金星を挙げた因縁も絡む公式戦。これがまた、ダイスケの食らいつきが思った以上すごかった。今まで、スタイルEではそれほど個性を発揮していなかったダイスケが、ここで田村と互角にやりあえるとは思わなかった。田村を研究してきたと思わせる一つ一つの動きと、それすらも受け止める田村の老獪さが光る。田村はいつものようにウルトラタイガードロップなど、ロープやコーナーを利用した技も出していたんだが、この試合にはどこかU系の匂いがした。どっちも好きなんだろうな。
■第4試合 群雄割拠~STYLE-Eタッグ戦線”
タッグマッチ 30分1本勝負
○ヤス久保田&ヒデ久保田 vs アミゴの親父×&砂かけCHANGO
試合前、CHANGOがクボブラに「お前たちには恨みや憎しみがあるだろう」ヒデ「いや、別に……」CHANGO「いい、いい、言わなくても俺にはわかる。お前たちも死んで、妖怪になればいい。死ね。」
と理不尽な言いがかりをつけられて試合開始。あいかわらずアミゴの親父は前が見えにくいらしく、誰もいない方向に走り出したり、レフェリーと間違えてカメラに物言いをつけたり、呼吸しづらいとマスクを半分外したり、ひそかにフリーダム。普通にみたらどちらもタッグ屋らしい攻防が繰り広げられているんだが、妖怪の味付けが西調布ならでは。最後はCHANGOの砂が誤爆してアミゴが3カウントをとられてしまった。
が。
CHANGO「お前たち、妖怪にならないか」ヒデ「いいよ」ヤス「ええーっ!?」ヒデ「でも今日いきなり死ぬっていうのはなぁ……。出てくる時にさ、母ちゃんに『行ってきます』って言ったんだて、いきなり息子二人が死んだら母ちゃんも悲しむからさ、1ヶ月だけ待ってくんねえか。」拒むヤスに「俺たちは一緒に生まれてきた、死ぬときも一緒だ」。これだけだと非常にいいセリフなんだが、妖怪になるか、ならないかの前提であるところがとても残念なやりとり。とにかく来月、西調布妖怪組合に双子が加入決定。双子の妖怪って何かいたっけ?
ここで休憩、あっというまの1時間4試合だった。
第5試合 E-1クライマックス Aブロック公式戦
シングルマッチ 20分1本勝負
○趙雲”骨”子龍 vs ×末吉利啓
田村と冨宅というU系っぽい試合のあと、U系ではない2人の対戦はイキイキとした純プロレスの攻防だった。ダイナミックな(といっても天井低いので難しいが)趙雲の飛び技と末吉のパワー&テクニック。セコンドにはギプスの痛々しい高梨岩兵衛がついている。主にパワーで押された趙雲だったが、最後は見事な丸め込み(その名も回鍋肉)で3カウント。西調布妖怪組合の拡大と大家、捨丸の不在もあり存在を危ぶまれる獅子一色の新たなるスタート(まだはじまってもいないらしいが)を趙雲が宣言。E-1で優勝した暁には"骨"興行を宣言。あ、このリーグ戦で優勝すると賞金、20万円出るそうです。
6試合 E-1クライマックス Aブロック公式戦
シングルマッチ 20分1本勝負
○藤田MI太郎 vs ×竹田誠志
竹田は新コスチュームで登場。デスマッチ以外ではこれでやるとか。白と黒のツートンカラーだが、これに藤田が「縁起が悪い」とかなんとか文句をつける。竹田は藤田の老獪なインサイドワークに翻弄される。乱入してくるアミゴ&CHANGOにも。勝てるかと思ったが、めずらしく砂かけが竹田にばっちりときまり3カウント。勝ち誇る藤田、悔しそうな竹田。しかし、勝っても1点。引き分けも0点なので、まだまだ取り返すチャンスはある。竹田はマイクをもち、優勝して20万でこの会場をきれいにすると宣言した。
6試合ながら試合は21時で終了。
次は11月20日、そして12月5日(昼間)、12月18日が優勝戦。
誰もケガせず完走できるといいなぁ。
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